原油価格の高騰に伴い、ガソリン価格が1リットルあたり200円を超える、あるいは300円に達するという予測も出ています。
原油価格そのものは、70ドル近辺であれば歴史的に「異常水準」とは言えません。
問題はその背後にある「円安」です。
原油価格 × 為替レート
原油が70ドルでも、円安が進めば円換算価格は跳ね上がります。
今回の上昇リスクは、「原油高単体」ではなく、「原油 × 円安」の複合リスクです。
エネルギー価格の上昇は、コストプッシュ型インフレを再加速させる可能性があります。
高市政権下で国全体としては積極財政を志向していますが、インフレ下では金融政策は引き締め方向になることが通常です。一方で、景気悪化時には金融緩和の方向に舵が切られます。
本ブログでは詳細に言及しませんが、スタグフレーションの状況下で、日銀がどのような政策を取るのか、留意が必要です。
東京カンテイが2026年2月19日に発表した1月の中古マンションデータによると、首都圏の平均価格は前月比1.8%増の6672万円で18カ月連続上昇、東京23区は1.4%増の1億2123万円と21カ月連続上昇し、2002年以降の最高値を更新しています。
しかし、このデータはあくまでも、新規登録の「売出価格」であり、実際の「成約価格」と合わせて考える必要があります。
不動産流通機構(レインズ)のデータでは、売出価格と成約価格には約20%の乖離があります。
つまり、1億円で売り出されている物件が、実際には8000万円前後で成約している、この事実はあまり報道されていません。
仮に、不動産価格が下落局面に入った場合、まず起きるのは、売出価格と成約価格の乖離の縮小です。
1億円の売出価格が実際の成約価格と同水準の8000万円になるだけで、「20%下落」に見えます。
さらに、成約価格が20%下落すれば、当初の売出価格から見ると約40%下落(正確には36%)という印象になります。
実際には構造的な調整であっても、数字上は大きく見えることでマーケット心理が冷え込み、結果として市場は一気に緊縮的になる可能性があります。
不動産価格は単独で存在しているわけではありません。
不動産価格の上昇には、
株価上昇
→ 含み益増加
→ リスク許容度拡大
→ 不動産購入
という、株式市場の上昇による「資産効果」も大きく影響しています。
もし株式市場が調整局面に入れば、その資産効果が剥がれ落ちる可能性があります。
テールリスクは、起きた後に解説するものではありません。
起きたときに慌てないために、あらかじめ構造を理解し、準備をしておくことが重要だと考えます。
「不動産の価値を上げ、エリアの価値を上げる」ための不動産管理をお考えの場合、また新しくお住まいや事務所をお探しの場合、ご自宅の売却等を検討される場合には、タイミングや方法が重要になります。
ぜひお気軽にご相談ください。